81年春、一浪して某R大に入学。
登学初日に初心を曲げず専用の部室(プレハブだが)T研に入部。
しかしながら時代を背景にしたキャンパス内のミーハーさ加減に閉口し、
倶楽部内の硬派写真好きにより、倶楽部内分科会を結成し始めたのがいわゆる「雪中行軍合宿」だった。
文字通り、冬に雪深いエリアを候補地に立て、銃をカメラに替え彷徨うのである。
その記念すべき第一回目が、磐越西線。
現地へは夜行急行ばんだいにて突撃し、最初の訓練地は「翁島」
二月にもかかわらず、数日の小春日和によるものか、
駅本屋の氷柱に暫し戯れる。
そこから線路に沿って一個小隊は進撃。
時々小雪が混じる高曇りに磐梯富士が顔を出す。
冬の乾燥しきった空気の中、枯尾花のカサカサと風に揺れる様に専用小口貨物を添える。
翁島訓練の仕上げは、針葉樹林をフィルター宜しく52系急行猪苗代を。
入学間もない電関人は、写真においても思いっきり斜に構えていて、
非電化区間に早く進撃したいやりどころの無さを、変態アングルにぶつけたように記憶する。
1982年 如月
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雪中行軍合宿の思い出-翁島如月
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