富山と言えば扇状地と言うほど、日本屈指のその典型地形を見ることができる。
谷口の横江から岩峅寺を過ぎてそのことを思い出して、立山線をオーバークロスする道路に向かう。
ちょうど岩峅寺が常願寺川扇状地の頂上辺りに位置し、緩やかに下る扇大地の先に富山湾がせり上がる。
今でこそ肥沃な大地に人の生活がどっしりと根を下ろすが、
かつてこの地域は立山カルデラ大崩落や天井川による水害と幾度と無く大災害に見舞われた土地で、
それが故に辛抱強く実直で平等な感覚を身に付けた人間性を養ってきた。
治水によるダム建設が電源開発を早くから推進し、多くの産業を富山の土地に興させ日本一の地方鉄道をも生んだのであった。
2017年10月 立山線 沢中山~岩峅寺
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秋深まる富山巡りの二四 扇状地の景観
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