昭和40年代に世界初の電車寝台として登場した581系。
同形式は専ら夜行運用のみ使用されたのではなく481系族を補完すべく昼間使用においても活躍した。
中でも名門愛称である「つばめ」として熊本~名古屋の900km超を5M・6Mで走った栄光の歴史を刻む。
唯、この581系(583系)の誕生は時すでに遅く次第に伸びゆく全国新幹線網と急速なモータリゼーションの挟撃に遭い
早々にその運用範囲を失っていき一部近郊電車化の憂き目にあったり車齢浅く廃車になったのは周知の通り。
写真は山陽新幹線岡山開業を受け、481系とタグを組んで岡山までの運用となった後の最晩年の581系つばめ。
忍び寄る新幹線博多延伸まで、ほぼ出来上がった九州縦貫道の築堤を横目に雪の鹿児島本線を力走する。
クリーム地に青を纏った唯一の形式として国鉄が作り上げた心に残る悲運の傑作。
1976年2月(?)581系 1014Mつばめ7号 鹿児島本線 二日市~水城(現南都府楼信号所付近)
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581系つばめの軌跡
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